マイケル・マーサー

マイケル・マーサー (Michael Mercer)はコモンウェルスの住人のひとりで、コモンウェルス軍の司令官。

陸軍士官学校を卒業して海軍に入った経歴を持つ。マーサーはストイックで厳格かつ冷静な人物で、コモンウェルス軍の司令官として真摯に仕事に取り組んでいる。コモンウェルスの人々からは尊敬と深い敬愛を集めているが、非常に謙虚であることが示されている。仮面舞踏会では自分はこの場にそぐわないと言いながらもプリンセスとのやり取りでは人間的な面を見せ、その後彼女と交際することになった。

マーサーはコモンウェルス内の腐敗をよく知っており、セバスチャンが我欲のためにアルヴェスとキャッスルに命じて30人から40人にも及ぶ人々を危険な場所へ金の回収に送り込んだと知ると、アルヴェスとキャッスルを即座に始末した。しかしセバスチャンの地位の高さゆえに、その行動が反抗的な態度と取られて異動になる可能性があったため、セバスチャンには報告できずにいた。

コモンウェルスの腐敗が次々に明らかになり、マーサーは自身の部下たちよりもダリルやロジータのような信用できる人物に重きを置くようになった。

シーズン 11[]

マーサーはコモンウェルスへの移民審査のためエゼキエル・ユミコ・ユージーン・プリンセスの面談に立ち会った。その後4人はマーサーによって正式にコモンウェルスに迎えられた。

ダリルとロジータがコモンウェルス軍に配属されると、マーサーは新人の訓練を担当し2人をそれぞれ別の兵士と組ませてウォーカー退治の訓練に参加させ、更に2人に特別任務と称してセバスチャンの訓練の補佐をさせた。

仮面舞踏会が開かれ、マーサーが入口に登場すると人々は拍手と喝采で迎えた。近くにいたプリンセスと会話をしたマーサーは彼女を自分のゲストとして舞踏会に招き入れた。パーティーはタイラーのパメラへの糾弾により騒ぎになり、マーサーは彼の話を静かに聞いていたが、人質に取られたマックスがタイラーが逃げる際に解放されると彼女に駆け寄ったものの、激怒したセバスチャンにタイラーの後を追うよう命じられ、外へ出て行った。事件の後、コニーはタイラーの件についてマーサーに質問をしたが、マーサーは回答を拒否し「この件についてはもう詮索しない方がいい」と警告した。タイラーの病室を訪れたマーサーはすでにタイラーが自分の許可なくどこかへ連行されたということを知り、怒りで壁を殴りつけた。

回想シーンではホーンズビーが何者かが外部の未知のコミュニティと無線で通信を行っていたことを掴む。その通信を行っていた者がマックスだと気づいたマーサーは、彼女にそれがコモンウェルス全体を危険に晒す行為だと警告し、ホーンズビーが通信の声がマックスのものであることに気づかないよう祈れと伝えた。

パメラがアレクサンドリアの視察に向かった際、マーサーもパメラに同行した。ヒルトップの外ではウォーカーの群れが現れ、マーサーは兵士たちと共にヒルトップの人々に加勢してウォーカーを殲滅した。

ダリルとロジータがセバスチャンの金の回収に向かい、エイプリルを救出したものの無数のウォーカーに襲われた際、マーサーはキャロルと共に2人の救出に現れた。エイプリルを失いながらも帰還したマーサー達はアルヴェス・キャッスルと合流し、そこでエイプリルの閉じ込められていた家に今まで30人から40人もの人々を送り込んだと聞かされると、無言のままアルヴェスとキャッスルを射殺した。そしてダリルとロジータに回収した金を彼らの手でセバスチャンに渡すよう伝えた。セバスチャンにアルヴェスとキャッスルについて聞かれた際には、マーサーは彼らは生き残れなかったと答えた。

プリンセスと朝を迎えたマーサーは早朝に目覚めており、プリンセスに大丈夫かと聞かれて問題ないと答えた。その後トレーニング中にマックスが現れ、マーサーはセバスチャンの金の回収について問い詰められ「兄さんにはコモンウェルスを変える力がある」と言われるが、聞く耳を持たなかった。

マーサーはプリンセスに対して壁を作ったことを謝罪し、部下を2人殺して隠蔽したことを告白した。そのせいで眠ることができなかったがまた同じことをすると思う、とプリンセスに告げると、自分もコモンウェルスの腐敗の一部なのだろうかと訝しみ、プリンセスは「一緒に判断しよう」と彼を受け入れた。

セバスチャンによってエイプリルが死亡し何十人もの人々が行方不明になっているという新聞記事を読んだ人々は、パメラのオフィスの周囲に集まりデモを行い始めた。マーサーはウォーカーの群れの接近に対処するため、非番のロジータに鎮圧に向かうよう命じ、その後捕らえられたニーガンの尋問に当たった。ダリルに送り込まれたニーガンはマーサーにエイプリルの事件のことを尋ね、ホーンズビーがコモンウェルスの外で人々を襲っていると教えるが、マーサーはエイプリルに何が起きたか既に知っている、ニーガンを街に入れるわけにはいかないと答えた。

その後マーサーはロジータと共にコモンウェルスの外へウォーカーの対処に向かった。マーサーはロジータのように信頼のおける部下が欲しいと言ったが、ロジータは街の中の仕事には向いていないし娘や家族が最優先だと答えた。他の兵士の乗った車が横転するとマーサーは車で救助に向かったが、兵士の一人はウォーカーに掴まれ、マーサーが車に引き上げようとしたところをウォーカーに引き裂かれて胴体を真っ二つにされてしまった。彼の下半身を貪るウォーカー達を見てマーサーはショックを受ける。

ホーンズビーを人質に取ったダリル達がコモンウェルス軍に取り囲まれると、マーサーがパメラ達と共に現れ全員に武器を降ろすよう叫んだ。マーサーとパメラはホーンズビーの首にナイフを突きつけたままのダリルを説得しようとしたが、彼は結局キャロルの説得に応じてホーンズビーを解放したものの、ホーンズビーの手をナイフで刺し貫いた。

捕縛されたホーンズビーに対し、マーサーは自分の部下を何人死なせたかと問いかけたが、ホーンズビーは「実際には君の部下ではない」と嘲笑ってマーサーを怒らせた。

創立記念日にマックスとユージーンの用意したセバスチャンの本音がスピーカーから流れると、住人達のミルトン家に対する怒りで暴動が起こった。マーサーは兵士たちを落ち着かせようとし、武器を使用しないよう呼びかけるが、そこにウォーカーが現れ街はパニックに陥る。マーサーはパメラの護衛のために兵士たちを呼び集めるが、パメラから自分を守るよう命じられると「自分の仕事はコモンウェルスを守ることだ」と答えてウォーカーの殲滅に向かった。

ウォーカーに噛まれ死亡したセバスチャンは死体安置所のテーブルに縛られていたが、マーサーは刃物を持ってセバスチャンの遺体に近づき、始末するべきではないかと言った。しかしパメラはそれを拒否し、誰にもセバスチャンを触らせないと言うと、セバスチャン殺害の罪でユージーンを逮捕するようマーサーに命じた。マーサーと兵士たちはその指示のもと、ロジータやプリンセス達を尋問し、ロジータに対しては「もし協力せずユージーンを庇えば、仲間全員がどこにも行けず状況が悪くなる」と警告した。プリンセスはマーサーも知らない間に兵士から3時間も尋問を受けており、マーサーはそれを謝罪したが「彼女だけを特別扱いしているところを見られるわけにはいかない」とも告げた。パメラがセバスチャン殺害の罪でユージーンを探していると聞かされたプリンセスは、善良な人間であるユージーンが死刑にされてしまうコモンウェルスとは一体何なのかと問いかけた。

マックスが捕らえられるとマーサーは彼女に謝罪文を渡し、その文書にサインして恩赦を受けるよう告げたが、マックスはその内容を音読しながら激怒した。ユージーンはセバスチャンに殺されそうになったマックスを助けようとしただけであり、セバスチャンを殺そうとしたわけではなかったと主張するマックスに対し、マーサーは「お前のためだ」と説得を試みた。しかしマックスから「犠牲を払ってでも真実を語れ」という父の言葉を聞かされ、父は兄さんを恥じているだろうと言われたマーサーは無言でその場を立ち去った。

その後プリンセスの部屋を訪れたマーサーは彼女が出発の支度をしていることに気づき、行かないでほしいと伝えるが、彼女はマーサーは素晴らしい人だが友人を処刑するような街にはいられないと答え、自身が虐待を受けてきたことを語ると「コモンウェルスの体制は義父を思い出させる」と言った。パメラの命令を止められないというなら、自分にできることはユージーンが処刑される時にこの街にいないことだと言うプリンセスに対し、マーサーは彼女を無言で慰めようとした。プリンセスは「義父や義兄のせいで男がみな怪物に見えていたが、あなたは違う」とマーサーに微笑みかけた。

ユージーンが自首のために姿を現し、セバスチャンの言葉を録音したことや、意図的ではないにせよセバスチャンの死を招いてしまったことを自白し、全て自分一人でやったことでありマックスは無関係だと告白すると、マーサーは静かにそれを聞き、兵士にユージーンを連行させた。

登場人物
グライムズ一家	リック・ローリ・カール・ジュディス・ R.J.
キング郡	シェーン・ランバート・レオン・ポーラ
ジョーンズ一家	モーガン・ジェニー・デュエイン
アトランタの生存者キャンプ	グレン・アンドレア・ T-ドッグ・モラレス・ジャッキー・メルル・デール・ダリル・キャロル・ソフィア・エド・エイミー・ジム・ミランダ・ルイス・イライザ
アトランタの老人ホーム	ギレルモ・フェリペ・ミゲル・ジョージ・ジルベルト
ジェンナー夫妻	エドウィン・キャンディス
グリーン農場	ハーシェル・マギー・ベス・オーティス・パトリシア・ジミー・アネット・ジョセフィン・ショーン・アーノルド
ザ・リビング	デイヴ・ランダル・ネイト・ショーン・トニー
ミショーンのグループ	ミショーン・アンドレ・マイク・テリー
刑務所の囚人達	アンドリュー・アクセル・オスカー・トーマス・ビッグ・タイニー
ウッドベリー	総督・ペニー・マルチネス・シュンパート・ミルトン・カレン・ヘイリー・スティーブンス・ローワン・リチャード・ガルジュリオ・ジャネット・マクラウド・ジェイコブソン・オーウェン・エリン・グレッグ・フォスター夫人・アイリーン・ノア・ポール・ジョディ・ウォーレン・クローリー・ティム・リチャーズ・リチャーズ夫人・マイケル・ベティ・エミリー
州兵	ウェルズ中尉・ウィルソン・ブレイディ・ショーン・フランクリン・キャラウェイ・コックス
タイリースのグループ	タイリース・サシャ・アレン・ベン・ドナ
刑務所の新メンバー	ザック・パトリック・ケイレブ・ライアン・リジー・ミカ・フリオ・ボブ・ルーク・モリー・ヘンリー・ノリス・デイビッド・チャーリー・クロエ
チャンブラー一家	タラ・リリー・メーガン・デイビッド
マルチネスのグループ	ピート・ミッチ・アリシア・ハワード
フォード一家	エイブラハム・エレン・ A.J. ・ベッカ
刑務所脱出後の生存者	ロジータ・ユージーン・ゲイブリエル
クレイマーズ	ジョー・ダン・ビリー・ハーレー・トニー・レン・ルー
終着駅	メアリー・ギャレス・アレックス・マーティン・グレッグ・テレサ・アルバート・マイク
グレイディ記念病院	ドーン・スティーブン・ノア・ラムソン・シェパード・ゴーマン・ジョーン・リカーリ・フランコ・マギンリー・ベロ・タナカ・アルバラード・オドネル・ジェフリーズ・ギャビン・パーシー・ハンソン
アレクサンドリア共同体	ディアナ・エイデン・スペンサー・レジ・アーロン・エリック・ピート・ジェシー・ロン・サム・イーニッド・トビン・ニコラス・ヒース・デニース・スコット・マイキー・オリビア・フランシーン・ブルース・カーター・ボブ・ナタリー・バーバラ・エリン・ケント・シェリー・トミー・ステイシー・アンナ・デイビッド・ベッツィー・マイケル・ウィル・アニー・スタージェス・バーンズ・ホリー・リチャーズ・カイル・ノラ・ソコーロ・アレックス・ジェン・ウェイン・ロビンソン夫人・シェリル・ラス・ルーシー・ジェフリー・サマンサ・ボビー・シャーリーン・ディネシュ・ダン・エイドリアン・パーク・マヤ・オハラ・ヴィンセント
ウルブス	オーウェン・エイフィッド
救世主	ニーガン・ドワイト・シェリー・ティナ・ウェイド・キャム・サイモン・ゲイブ・ローマン・マイルズ・ジロー・ニール・プリモ・ポーラ・モリー・シェル・ドニー・ジャレッド・ギャビン・ローラ・カン・アルデン・グレイシー・アンバー・ターニャ・マーク・ジーナ・ポッター・ホセ・ブルック・メル・ジョン・フランキー・ D.J. ・リッチー・レジーナ・ジェッド・ノリス・アラット・ジャスティン・デューク・ランス・ゲイリー・レイリー・アイヴァン・ケイティ・キーノ・デレク・ディーン・ゴメス・ポーリー・デューク・ジア・レオ・ヤゴ・ジョーイ・ガンサー・ルディ・トッド・ディーノ・ハック・ネルソン・マーラ・ゴードン・ロイ・デイビッド・エメット・イザベル・ジョセフ・クリス・ジョージ・ティミー・アリス・マーカス・ジョナ・ブランドン
ヒルトップ	ジーザス・バーティ・ハーラン・フレディ・カル・エドゥアルド・グレゴリー・クリスタル・アンディ・ウェズリー・クレイグ・イーサン・オスカー・マルコ・アール・ハーシェル・ゲイジ・アディ・ロドニー・タミー・キャスパー・マーティン・マイルス・ヒルデ・ケン・ステファニー・ニール・ブリアナ・ペニー・フェリックス・ロイ・トロイ
王国	エゼキエル・リチャード・ジェリー・ベンジャミン・ダニエル・ダイアン・ケビン・ヘンリー・アルヴァロ・ナビラ・ウィリアム・ジェニー・ダナ・カート・コルトン・エズラ・アリーヤ・マリアム・ヨシュア
オーシャンサイド	ナターニャ・シンディ・ビアトリス・キャシー・レイチェル・ジュールズ
清掃人	ジェイディス・タミエル・ブリオン・ファロン・ウィンスロー
ジョージーのグループ	ヒルダ・ミッジ・ジョージー
マグナのグループ	マグナ・ルーク・コニー・ケリー・ユミコ・バーニー
囁く者	リディア・アルファ・アダム・ベータ・ザイオン・ラスムス・ショーン・ヘレン・ガンマ・ダンテ・フランシス・ルーファス・キース
ボルチモア	サイラス・アマンダ・ラマー・フランク・ローズ・マティアス
ハイウェイマン	アレク・オジー・アルフレッド・マーゴ
ジョスリンのグループ	ウィニー・ P.J. ・ジーナ・ライナス・ミッチェル・ジョスリン
ブルーズワース島	バージル・ルーシー・セレステ・ジェレマイア・リサ
The Wardens	イライジャ・コール・マヤ・エインズリー・ガス・ビリー・ジェン・フロスト・テレサ・アガサ・ダンカン
収穫者	モンタニオ・リア・フィッシャー・ワシントン・ブーン・オースティン・カーヴァー・マンシー・ポープ・デーヴァー・アンチェタ・パウエル・ポール・ボッシー・ターナー・ニコルズ・マシュー
メイズ一家	メイズ・メイズの兄・メイズの兄嫁
コモンウェルス	マーサー・クラーク・エヴァンス・ソレンソン・ガルシア・バスケス・ホーンズビー・マックス・シーラ・トミ・エレイン・ジョン・リヴィッツ・ゼル・ケイシー・チャールズ・セバスチャン・マーカス・ケイラ・ウィリアム・パメラ・タイラー・ジョンソン・セレステ・トーマス・キンタナ・サリー・アレクサ・ルイス・カッツ・マーフィー・ローマン・ジャン・キャリー・テオ・トビー・ジェシー・ジェイク・グリーン・クロウ・ハート・ホッジス・ヴィッカーズ・アルヴェス・ダグラス・ベイカー・キャッスル・ハウエル・リム・マクヒュー・ロス・エイプリル・ロマーノ・フィリップス・ヘンダーソン・マルテンス・マルテンス夫人・メイ・キャプテン・アッティラ・ロタール・キャスリーン・レナ・ウィルソン・ジョーンズ・ネルソン・監督官・ロバーツ・マリアン・サンボーン・ローズ・アントン・ブルックス
リバーベンド	アニー・イアン・ハート
その他の生存者	サム・アナ・クララ・ブレーク夫人・クリストファー・イーストマン・セディク・ウィルヘルム・レスリー・マイロ・アメリア・エイデン・ベイリー・プリンセス・ルシール・フランクリン・トム・ジェシー
動物	ネリー・フレイム・バイオレット・ハンター・デューク・ボタン・タバサ・シヴァ・ドッグ
ウォーカー	サマー・ハンナ・ウェイン・ダグ・ルイーズ・エリン・ニック・エディ・トニー・ビル・ジョー・カーラ・デリー